月夜

月夜

H14年2月

月夜

 夜中に目が醒める。
 亡くなった人の夢を見ていた。微睡(まどろ)みの中で続きを追いかける。
 本当にあったのか、なかったのか、思い出が一人歩きをして、私の魂は形の亡くなった人と溶け合っている。
 天窓から差し込む月明かりが眩しいくらいで、UFOに誘拐されそうな夜である。
  (パステル画)