春を待つ町

春を待つ町

H15年3月

春を待つ町

 ドラマ「夢千代日記」の舞台、兵庫県温泉町。
 同じ裏日本の民の私は、自分の性格に山陰の風土を感じる。
 山陰の空は十一月にもなると、「うら西」という湿った風を吹かせる低い雲に覆われて、思い出す景色はどれもモノクロームである。
 人の記憶と言うものは、例えばクリスマスツリーのオーナメントみたいに、幼い原風景にぶら下がっているように思える。例え新しい記憶でも、何かしらペアになっている原風景を呼び起こしてしまう。
  (パステル画)